万治くらぶ/第48号
万治くらぶ

第48号

2003/04/13 

▲作品探索(16) 『星座はめぐる』の怪!?

 『星座はめぐる』のあとがきに、作品の出典について書かれている。

 ≪この本は『オール読物』で連載した「寄り道コレクション」をまとめたものです。それに『日本カメラ』に連載した何本かと「テキサス通信」「サム・シェパードには、会えなかった」が『ブルータス』に書いたものです。最後の三本は、脳溢血をやってから書きました≫

 「寄り道コレクション」は『オール讀物』に1986年10月号から89年4月号まで、31篇連載されている。

 『日本カメラ』の連載は「ショート shot ストーリー」で、86年1月号から12月号までの12回である。

 「寄り道…」からの『星座…』への収録は、30篇である。

 86年11月号の作品は、収録されていない。

 『星座…』は全部で42篇である。

 42篇からこの30篇と『ブルータス』の2篇と書き下ろしの3篇を引くと、残りは7篇となる。

 この7篇が『日本カメラ』の連載12篇のなかにある、はずである。

 調査時点で、私は『日本カメラ』を9冊手に入れていた。

 その内訳は、収録作品 4篇、未収録作品 5篇であった。

 残りを確かめるために、池袋の古本屋へ出かけた。

 ここに『日本カメラ』のバックナンバーがかなり揃っていることは知ってはいたが、高いので買わずにいた。

 残り3篇が収録作品であれば、一件落着である。

 店員の目を盗んで(?)、残りの3冊を見た。

 2篇は収録作品であったが、もう1篇は未収録であった。

 『日本カメラ』からの収録は6篇である。

 『星座…』の「郊外の町で」が宙に浮いた。


 初出誌の記事はいいかげんとは言わないが、結構まちがいがある。

 第10号に書いた『武蔵野S町物語』の例もある。

 『食後は眠い』の初出誌一覧にある『カデット』94年2月号は3月号、『エスクァイア』94年10月号は11月号のまちがいである。

 『住まいの設計』は『新しい住まいの設計』と雑誌名が違っていた。

 カンベンして下さいヨ。探すのにえらく時間がかかるんだから。

 『移動遊園地』に収録されている「テープレコーダー」は『婦人公論』92年2月号には掲載されていない。

 これはいまだに不明である。

 ほんのチョットのミスが、こちらには重くのしかかる。

 悪意がないのはわかるが、うらみたくなる時もある。

 関係者の方々、よろしくお願いしますヨ。

 それにしても、「郊外の町で」の初出誌はどこへ行っちゃたんでしょうかネ。

 私の探し方が悪いのかナァ。



 『オール讀物』の「寄り道コレクション」の未収録作品

   1986年11月号 第2回「グルメのY課長の秘密」

 『日本カメラ』の「ショートshotストーリー」(1986年)

   1月号 @ 「怪しいポマード男に写された傑作スナップ写真の話」→『114』「ポマード男」

   2月号 A 「メカに弱い藤村が、全自動カメラを手にする時」→未収録

   3月号 B 「ポートレートの復讐」→『114』「彼は、彼女に、恋をした」

   4月号 C 「彼女が写したパリの写真」→『114』「彼女が写したパリの写真」

   5月号 D 「欄外写真の復讐」→『114』「ささやかなことにこだわる」

   6月号 E 「『とりあえず、ゲイジュツ的な写真を…』」→未収録

   7月号 F 「100枚のブロマイド」→『114』「マーシャ」

   8月号 G 「僕を救ったポラロイド」→『114』「右腕にナマズの刺青」

   9月号 H 「12回のお見合い写真」→未収録

  10月号 I 「消えたアルバム」→未収録

  11月号 J 「めんどくさいし…」→未収録

  12月号 K 「目には目を…」→未収録

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