★ 追悼文収録本1 2006(H18)年10月13日
2 牧野出版
3 四六判(188mm×127mm)
4 4−89500−096−6
5 ¥1890
6 エッセイ集
7 ホンモノを愛し、ニセモノを叩く。稀代の「目利き」の芸能時評。 (「BOOK」データベースより)
8 奥付に著者の略歴あり。
9 webマガジン『ポプラビーチ』内の連載「天井桟敷のご隠居」に掲載された「永倉万治の思い出」(2003.11.14)が本書に収録されている。
著者が親交のあった永倉との思い出を綴った追悼文である
≪作家、永倉万治が亡くなって三年たった。永倉さんは立教大学の一年先輩ということもあって、同業者の中では一番親しく付き合っていた≫
≪彼についての思い出はたくさんあるが、落語家がからんだものが印象深い≫
≪ひとつは永倉さんが病後はじめてパーティに出た時のことだ。≫
同行した春風亭勢朝が椅子を用意したり、料理をはこんだり、冬のタクシー乗り場で並んだりと心遣いをみせた。
≪永倉さんが勢朝の気遣いに、「芸人さんて凄いね」と感心したので、私は「彼は特別だよ」と(脳溢血で倒れた師匠の)柳朝のことを(彼が世話をしたと)話した≫
≪もうひとつは、永倉さんが私の家に遊びに来た時のことだ。落語家たちを招いての飲み会なので立川左談次と快楽亭ブラックがいた≫
≪(旧知のふたりから)面と向って「半端カタワ」といわれた永倉さんは、なんともうれしそうな顔をして、「ひでえこと言いやがる」と言った≫
≪それは気の置けない友達だからいえたことなのだ。(略)あの笑顔を思い出すと、懐かしくて懐かしくて涙が込み上げてくる≫本書には付記があり、追悼句が二句ある。
通 夜に詠む 絶筆の 友の無念や 夜半の月
告別式に詠む 絶筆の 友の旅立つ 菊日和10 「万治くらぶ」第77号参照
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